実践報告
基礎看護技術教育の課題克服に向けて(前編)─ヘビーローテーション再生動画教材の作成と活用
中原 るり子
1
,
中村 昌子
1
,
山住 康恵
1
,
櫻井 美奈
1
1共立女子大学 看護学部
pp.816-821
発行日 2018年9月25日
Published Date 2018/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201081
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基礎看護技術教育の課題をみすえた動画教材作成
限られた時間で技術修得をめざす
看護教育の充実に関する検討会は,2007年に出された報告書1)で,看護基礎教育課程におけるカリキュラム改正案を示し,「学生の看護実践能力を強化することを大きなポイント」とした。看護教育の現状と課題としては,看護基礎教育で修得する看護技術と臨床現場で求められるものにはギャップがあり,自信がもてないままに業務を遂行していることや自信の喪失が離職につながっていることが示されている。
これまでの看護師教育のカリキュラム改正では,新たな科目が追加されてきたものの2),総時間数についてはゆとりと弾力的運用を可能にするために,総時間数の削減が図られ,特に実習時間数は1770時間(1967年)から1035時間(1989年)に減少している。以上のことから,看護基礎教育では看護実践能力の強化に向けて演習の役割が極めて重要になっており,限られた授業時間数で看護実践能力の向上を図るには,学習者の特徴をふまえた教材作成と有効な活用法が求められている。
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