実践報告
充実した在宅看護学実習の実現をめざして(後編)─管理者がとらえた,在宅看護学実習の受け入れによる訪問看護師への教育的効果
平山 香代子
1
,
栗本 一美
2
,
炭谷 靖子
3
,
正野 逸子
4
,
上野 まり
5
,
荒木 晴美
3
,
菊池 和子
6
,
王 麗華
7
,
本田 彰子
8
1亀田医療大学
2新見公立大学
3富山福祉短期大学
4産業医科大学
5湘南医療大学
6岩手県立大学
7大東文化大学
8東京医科歯科大学大学院
pp.810-815
発行日 2018年9月25日
Published Date 2018/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201080
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在宅看護の基礎教育・現任教育の現状
超高齢社会であるわが国では,保健医療福祉分野が連携し,住み慣れた地域での人々の暮らしの継続を支える仕組みとして,地域包括ケアシステムの構築を進めようとしている。
看護基礎教育においては,1996年にカリキュラムに在宅看護論が加わり,2011年には保健師の役割と専門性をより明確化する観点から,公衆衛生看護として内容を充実させるカリキュラムの改正がなされた。最近,日本看護系大学協議会が公表した「看護学士課程教育におけるコアコンピテンシーと卒業時到達目標」1)では,6群ある能力のうちの1群として,地域における保健医療福祉の連携協働能力である「多様なケア環境とチーム体制に関する実践能力」を取り上げており,在宅看護の重要性が高まっていることがわかる。また,在宅看護学実習での学習内容に関する訪問看護ステーション管理者に対する調査2)では,在宅看護・訪問看護の実際を体験するだけではなく,地域包括ケアを基盤とした臨地実習,訪問看護師養成を視野に入れた臨地実習となることを管理者が望んでいることが示されている。
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