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書評 ─『実習指導を通して伝える看護 看護師を育てる人たちへ』─個別の経験に込められたヒントと救い
今村 仁美
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1富山県立総合衛生学院 看護学科
pp.717
発行日 2018年8月25日
Published Date 2018/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201060
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看護教員であれば,「情報収集に途方に暮れる学生にどう接していますか?」という問いをもったことがあると思う。他にも「学生の身だしなみ」「習ったことと違う!」など,実習指導における「あるある」な21のシーンをこの本は読み手に問う形で投げかけている。私も看護教員として,ここで紹介されている場面は読めば読むほど「あるある」「わかるわー」と共感してしまう場面であった。
1つひとつのシーンで,読んでいる自分がその場にいて各シーンを経験しているかのような感覚になって感情移入でき,心揺さぶられてしまうことが何度もあった。これは,著者が臨床指導者,学生,看護教員それぞれの世界のまなざしから,1人ひとり固有の経験としてそれぞれの場面を解釈しているからだろう。
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