特集 授業にゲームを
HUGで考える災害現場での医療者としての対応
牧野 典子
1
1中部大学生命健康科学部保健看護学科
pp.352-357
発行日 2018年5月25日
Published Date 2018/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200975
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HUGとの出会い
HUG(ハグ)は避難所運営ゲーム(Hinanzyo Unei Game)の頭文字をとった略語で,静岡県が2007(平成19)年に開発したカード式シミュレーション学習の教材である。静岡県のホームページには「避難所HUGは,避難所運営を皆で考えるためのひとつのアプローチとして静岡県が開発したものです。避難者の年齢や性別,国籍やそれぞれが抱える事情が書かれたカードを,避難所の体育館や教室に見立てた平面図にどれだけ適切に配置するか,また避難所で起こる様々な出来事にどう対処していくかを疑似体験するゲームです」1)と記されている。
筆者は正課科目「災害看護論」において,学生たちが災害時の避難所や避難者を理解し,災害時要配慮者の配置や避難所で起こる出来事にグループで協力して対処するためのシミュレーション学習としてHUGを導入している。
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