特集 インストラクショナルデザインを活かす
ARCSモデルを使って「その気にさせ,行動を引き起こし,継続を促す」保健指導
都竹 茂樹
1
1熊本大学教授システム学研究センター
pp.20-26
発行日 2018年1月25日
Published Date 2018/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200898
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教育や研修に限らず,保健指導においても事前の設計もせず,KKO(勘と経験と思い込み)で乗り切ろうとするのは,非常に危険である。「たまたま」うまくいくこともあるが,大抵は失敗する。つまり,再現性に欠けるということである。しかし,教育や研修の効果,効率,魅力を高めるインストラクショナルデザイン(以下,ID)を活用して設計すれば,成功する確率が増えるだけでなく,大きく失敗するリスクを軽減することもできる。また,仮に思ったような結果が得られなくても,それを受けてより良いものに改善していくことができるようになる。
本稿では,モチベーションの低いメタボリックシンドローム・ハイリスク者を「その気にさせ,行動を引き起こし,継続を促す」保健指導の事例を通じて,IDの道具であるARCSモデルの有用性,活用法を紹介する。
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