特集 ストップ・ザ・医原性疾患
【医原性疾患エピソード】
胃瘻チューブが引き起こした問題
杉澤 憲
1
1札幌医科大学医学部地域医療総合医学講座
pp.923
発行日 2007年11月15日
Published Date 2007/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101265
- 有料閲覧
- 文献概要
症例1
胃瘻からの経管栄養中の患者さんに,発熱,黄疸,肝障害,血圧低下が出現しました.腹部X線写真(図1)では,カテーテル式先端バンパー式の胃瘻が十二指腸まで入り込んでいました.CT(図2,3)では,総胆管の拡張(矢印)と胃瘻の先端が乳頭部を塞ぐ位置にありました.カテーテル先端を元の位置に戻したところ,症状は改善しました.
症例2
胃瘻からの経管栄養中の患者さんが,突然噴出性の嘔吐をしはじめました.透視下でガストログラフィンを注入したところ(図4),カテーテル式先端バルン式の胃瘻が球部に嵌頓していました.カテーテル先端を元の位置に戻したところ,症状は改善しました.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.