特別寄稿
島嶼保健看護の高度実践看護師教育の実際〈前編〉─カリキュラム概要
神里 みどり
1
,
川崎 道子
1
,
宮城 惠子
1
1沖縄県立看護大学
pp.928-933
発行日 2017年11月25日
Published Date 2017/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200864
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はじめに
沖縄県は,本島と39の有人離島からなる全国でも有数の島嶼県で,人口の約9%(13万1000人)の住民が離島に在住している。多くの離島は小規模で医療資源に乏しく,主に医師と看護師,保健師それぞれ1人のみによる保健医療福祉活動が展開されている。
本学は,離島を含む全県民の健康を守る使命にもとづき,日本で唯一,島嶼保健看護に立脚した大学院教育を行っている。その詳細に関しては,本誌連載1,2)を参照されたい。その後も超高齢社会の進行や医師不足,医療の地域偏在といった課題は解決されず,看護職の役割拡大の必要性がさらに叫ばれている。本大学院では,これらの看護職に対する社会情勢の変遷を鑑み,これまでの島嶼保健看護教育課程を発展させて,プライマリ・ヘルス・ケアに基盤をおいた新たな教育課程を構築した。
今回は,高度実践看護師教育課程として,新たに認定された「実践島嶼保健看護教育課程」のカリキュラム概要を前編で,そして後編にて修了生の実践活動の実際について紹介する。
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