特集 教える力を養うための継続研修を
【鼎談】教育力UPのための効果的な継続教育を求めて
杉原 多可子
1
,
鳥井元 純子
2,3
,
佐藤 浩章
4
1大阪府看護協会教育研修部
2大阪府看護学校協議会
3美原看護専門学校
4大阪大学全学教育推進機構 教育学習支援部
pp.24-30
発行日 2017年1月25日
Published Date 2017/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200665
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大阪府看護学校協議会発足の経緯と研修の目的
杉原 日本の保健医療福祉の大きな節目と言われる2025年に向けて,看護職には多様な健康ニーズに対応できる資質・能力が求められ,看護師を養成する教育機関にも期待がされています。「看護の質の向上と確保に関する検討会」においても,質の高い看護師を育てるにあたっての看護教員のあり方やその教育内容について,一定の方向性が示されていますが,教員の継続研修に力を入れている大阪府看護学校協議会(以下,協議会)は,そのような現状を先取りしていたといえるのではないですか。
鳥井元 大阪府には看護師の基礎教育を行っている学校が42あるのですが,全校が集まって協議会をつくって4年目になります。そもそもこの会が必要だと思われたのには大きく2つの理由があります。まず,入学してくる学生が多様化していて,教員の教育力UPが喫緊の課題になっているものの,1つの学校の努力だけではなかなか対応が難しいこと。そして,指定規則により入学生40人定員で専任教員が8人以上となっているので,結局各看護学の専門の教員が学校に1人ずつしかいないので,同じ分野の仲間と交流ができないことです。学校の抱えている問題はどこでも同じようなものであっても,自校だけで解決するのがなかなか難しい状況だという認識がありました。
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