特集 グラフィック・シラバスとカリキュラム・マップ 授業とカリキュラムを「見える化」しよう!
グラフィック・シラバスでめざす授業改善 ①看護学概論
日下部 華苗
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1大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻博士前期課程
pp.1158-1163
発行日 2015年12月25日
Published Date 2015/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200399
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グラフィック・シラバスとの出会い
私は,臨床で11年間働いた後,教職を目指そうという思いから,今年から大学院に進学している。そこで,「大阪大学未来の大学教員養成プログラム」を履修し,大学授業開発論Iという授業の課題で,初めてシラバスを作成することになった。シラバスはインターネット上でかなりの数が公開されているので参考にできるものも多く,学生という立場から自身もそれらのシラバスを見ながら授業を選ぶという経験をしてきた。そのため,比較的順調に作成できたという印象がある。しかし,指導教官である佐藤浩章先生のシラバスを見てみると,次の授業テーマは「グラフィック・シラバスの作成」となっていた。これは今まで見たことも聞いたこともないものだった。試しにインターネットで検索しても見つけることができない。事前学習もほとんどできないまま授業が始まったことを覚えている。
この授業での到達目標は,①テキスト・シラバスの限界について説明できる,②グラフィック・シラバスの特徴を説明できる,③グラフィック・シラバスの作成手順を説明できる,④自らの授業についてグラフィック・シラバスを書き上げる,となっていた。授業で先生のレクチャーがあった後,実際に授業内でグラフィック・シラバスの作成作業に取り掛かった。
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