特集 学習の「質」を高めるパフォーマンス評価
看護学教育におけるパフォーマンス評価
石川 倫子
1
1石川県立看護大学附属看護キャリア支援センター
pp.692-697
発行日 2014年8月25日
Published Date 2014/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102771
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はじめに
パフォーマンス評価とは,構成主義的学習観に基づいた高次の学力(活用力・総合力)を評価する方法で,いわゆる現実的で学習者にとって真実味のある文脈において,知識・技能などを総合的に活用しながら展開される,振る舞いやその結果生み出される作品を直接的に質的に評価する方法1)である。
パフォーマンス評価については,2006(平成18)年から旧厚生労働省看護研究研修センター幹部教員養成課程で,筆者は研修生とともに看護学教育評価の課題を解決できる評価のひとつとして取り上げ,その活用方法を追究してきた。そして「専任教員養成講習会及び教務主任養成講習会ガイドライン」解説(本誌Vol.52,No.2,100─107)で看護学教育にパフォーマンス評価を導入する提案をし,看護基礎教育で活用され始めてはいる。しかし,現状として,パフォーマンス評価のツールのひとつである「ルーブリック」(評価指針)に力点が注がれている傾向にある。
そこで,本稿では改めてなぜ看護学教育に構成主義的学習観に基づくパフォーマンス評価が必要なのか,パフォーマンス評価とは何か,どのように看護学教育で活用するのかを実践例を用いて紹介する。
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