特集 さまざまなアプローチによるリフレクション
複数の学校の教員が参加して行う授業リフレクション―チームの立ち上げから学校の垣根を越えての実施まで
湯谷 孝太郎
1
,
岡元 裕子
1
,
堀 裕子
1
,
内田 武将
1
,
波多野 文子
1,2
1広島県立三次看護専門学校
2広島県専任教員継続研修実務者会
pp.204-208
発行日 2014年3月25日
Published Date 2014/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102644
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はじめに
教師なら誰でも「良い授業をしたい」「学生が『わかった』と思える授業をしたい」という気持ちをもち,自分の授業を改善したいと考えている。
本校でも以前から,授業を参観しその後に検討会をもつ形での「授業研究」の機会を設け,授業の改善に取り組んできた。しかし,従来の方法では授業者の負担が大きい割に授業そのものの改善につながりにくい状況があった。足踏み状態が続いていたところ,若手教員を中心に自主的に授業リフレクションを行うチームが発生し,新しい形での授業改善への取り組みが始まった。
その状況をふまえ,2011(平成23)年度から開始した広島県が主催する専任教員の経験段階別継続研修において,リフレクションの講義を取り入れた。研修を終えた教員が,やがて学校の垣根を越えてリフレクションを行い,学び合いの輪が広がることを意図した企画である。県立の看護専門学校である本校には,その起点となる役割が期待されていることもあり,今回,公開授業という形で,本校のリフレクションチームに他校の教員を招いて授業リフレクションを行った。
ここでは,本校のリフレクションチームの立ち上げの過程から,公開授業の状況やそこでの学びの内容を報告したい。
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