連載 看護学校管理・運営のための12のポイント・ポイント5
看護学校のマネジメントとは!?
江川 万千代
1
1遠賀中間医師会立遠賀中央看護助産学校
pp.761-767
発行日 2013年8月25日
Published Date 2013/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102493
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はじめに
マネジメントとは,「組織の目的や方針を合理的に実現するために部下を指揮・監督すること。または管理すること」1)と定義されている。したがって,経営資源である「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」といった資産やリスクをうまく管理し,その効果を,最大限に発揮できるようにすることが,学校運営にあたっての課題となる。そのためには,マネジメントの中心的役割を果たす組織をうまく機能させ,維持・発展させることが重要である。必然的に,その役割遂行にあたるリーダー(学校長また教務部長など)には,強い指導力が要求される。
看護学校の主たる事業は「教育」であり,専門職業人を育成するという明確な目的がある。学生を中心に優秀な人材が集結し,快適な環境が整備され,最先端の教材・教具が設置されていることは,学生のみならず,そこに関わる教職員等の自己実現に向けても満足感を得られる。そのことが,組織の活性化につながり,学校運営をより安定したものにすることができる。
また,学校管理は学校長や教務部長など管理者だけの役割ではない。看護教育に携わる教職員すべてが管理・運営に参画し,専任教員個々が横断的に協働していくことが重要である。
今回は,看護学校で管理の対象となる事項は何か,そのための基礎的な知識と方法論,また,問題解決に必要なコミュニケーションなど,具体例を挙げて紹介する。
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