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連載を始めるにあたって
石川倫子 東京医療保健大学東が丘看護学部看護学科准教授
2010(平成22)年4月に専任教員養成講習会の平準化をめざし,『専任教員養成講習会実施要領(以下,実施要領)』『専任教員養成講習会ガイドライン』(以下,ガイドライン)が示された。改正ポイントの1つである「看護教育評価演習」は,2011(平成23)年度専任教員養成講習会では,ブルームの目標分析に基づく評価の考え方を用いて看護技術の評価規準と評価基準を作成し,評価内容の明確化を図り,評価方法を体験する演習が主に実施された。
本連載では,知識や技能の到達を的確に評価することにとどまることなく,実際に看護に必要な知識や技能を活用する課題を設定し,感情・思考・判断を伴った学生の実際的な学習活動を直接的に評価するパフォーマンス評価をも実施した講習会の実際を紹介する。
第1回は「看護教育評価演習」の設置の意図を理解した演習企画と,これまでの講習会で実施してきた看護学教育評価との関連を考慮した演習内容を取り上げる。そして,第2回には「パフォーマンス評価」の授業の実際を,第3回にはこの演習を受講した研修生の作成したパフォーマンス評価と学びを取り上げる。
この連載によって,看護学教育の現場で状況的学習論に基づく評価に少しでも取り組んでいただければ幸いである。
はじめに
東京都看護協会看護教員養成研修課程(以下,当研修課程)では,ガイドラインの趣旨を汲み取りながら,2010(平成22)年度まで積み重ねてきた教育内容を基盤にしてカリキュラムを見直した。そして,2011(平成23)年度は看護教員に必要とされる教育実践力を育成するための研修の質を担保できるように授業科目を精選し,930時間(37単位)を実施した。そのなかで,新たに取り組んだ「看護教育評価演習」の実際を紹介する。
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