特集 新人を迎える—受け入れる側,受け入れられる側
新設医大病院での新人教育—婦長の立場から
割石 富美子
1
1大分医科大学病院
pp.393-397
発行日 1986年4月1日
Published Date 1986/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921376
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はじめに
当院は開院4年目で,メンバーは他施設での経験が少ないリーダー層と,新卒生を迎えての集団であり,新人にとって、看護者としての役割モデルが充分整った環境とは言えない.
また私自身今までに婦長としての経験がなく,初めて病棟婦長となって3年になるが,日常の看護実践のリーダーとして,看護ケアの指導的な役割を期待されている.しかしながら,婦長としての1,2年は,無我夢中で過ごし,振り返ってみると,58,59年度の新人への指導は,計画したもののその追跡や評価は場当たり的であったと思い返される.そのころの私は,ベッドサイドで,些細な看護ケアができていないのを目にしては驚いたり,いら立ったりして,自分の看護者としての思いや働きかけが,充分伝えきれないことにもどかしさを感じ続けていた.しかし,婦長として3年目に入り全体の状況が少しずつ見えてきたこともあって,現在ではこれまでの経過を生かし,計画をさらに進めていこうと努力を重ねている.
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