特集 私はこうして学生と向き合ってきた─日々出会うさまざまな悩み
学生の態度・志向性編
決定と責任を自ら考えるようにすること
樋之津 淳子
1
1札幌市立大学看護学部
pp.114-116
発行日 2012年2月25日
Published Date 2012/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101996
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お悩み 本学の履修登録は,学生自身が必修,選択科目ともにWeb上で入力するシステムとなっているが,毎年,入力間違い,入力忘れをする学生が出る。学生には,自己責任のもとに履修する科目を決定し登録する,という認識をもってほしいのだが,現実は「履修登録もれ」さえなくならない状況であり,対応に苦悩している。
また,卒業研究の希望領域(研究テーマ)が決められない,卒業年次になっても進路を決められない,就職したい病院がみつからない,内定を複数もらったが,1つに絞られないという学生の相談を受けることが多々ある。つい,教員がこうしたらよいのではないかと選択肢を提示してしまう。すると,往々にして,学生は提示された範囲から選択しがちであり,教員は自分のアドバイスの重さに責任を感じてしまう。
責任を伴う意思決定,自己決定を支える教育をどのように構築したらよいのか。
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