特集 チーム医療を培うIPE
医療人共通教育としてのヒューマン・コミュニケーション教育の実践―看護学生・医学生合同「医学概論」を運営して
髙塚 人志
1
1鳥取大学医学部総合医学教育センター
pp.428-433
発行日 2011年6月25日
Published Date 2011/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101773
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コミュニケーション能力が医療者の土台
医療現場では,全人的医療・チーム医療が実践できる医療人養成が求められている。これからの医療は,すべてのスタッフが患者さんの抱えている病気だけを診るのでなく,その背後にある家庭環境や経済状況なども含めて,人として向き合える医療人でなくてはならない。そのためには,患者さんや家族とコミュニケーションをとり,相手を理解することが大切である。また全人的医療を提供するには,患者さんを中心として,医師をはじめ看護師,検査技師などのメディカルスタッフもが連携して,チーム医療を展開しないといけない。ここでも医療者はより良い医療を行うために優れたコミュニケーション能力が必要とされる。豊かな人間性や優れたコミュニケーション能力は,全人的医療を実践する医療人にとって“大地にどっしりと根を張る土台”となる,最重要の資質なのである。
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