連載 看護実践力を育む教育方法の開発 日本赤十字広島看護大学の試み・7
循環型教育とヒューマンケアリングへの道
迫田 綾子
1
1日本赤十字広島看護大学
pp.162-169
発行日 2014年2月25日
Published Date 2014/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102632
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はじめに
これまで各班の活動を紹介してきたが1),今回は看護実践力育成を目的とした教育プログラム開発を進めるなかで見えてきた,循環型教育と本学の教育理念であるヒューマンケアリングにおける相互作用や相互成長の軌跡を紹介する。
循環型教育とは,学内における講義や演習と臨地実習における教育に,教員と看護師,地域住民が協同で関わるシステムである。事業開始当初は,全体像は見えてはこなかったが,プロジェクトを進めるうち,学生を中心にして教員や臨床看護師,地域の人々(模擬患者)たちがケアリング関係を形成し,すべての者が共に成長をする循環型教育の概念が芽生えてきた。
本稿では,教育方法開発にかかわった“人”と,教育を受けた“学生”の声を紹介する。紹介内容は「計画する」以降は,語り形式として生の声を届けることとした。行間から,循環型教育の効果や課題を感じていただければ幸いである。
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