特集 チーム医療を培うIPE
【コラム】質問を寄せて,答えに接して
渡辺 暢子
1
1静岡市立静岡看護専門学校
pp.426
発行日 2011年6月25日
Published Date 2011/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101771
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薄井坦子先生の『科学的看護論』には,看護学生のころ課題図書として出合い,のちに教師になって,今度は学生に教えていく立場として読むことになりました。以前は難解だと感じたまま放り出していた本に,自分が臨床の頃に悩んでいたことの答えがそこに出ていて,“ナースをしていた時に開けばよかった,もっと勉強して臨床に出ればよかった!”と思いました。だからこそ教員になったときには,学生には「看護になる」ための考え方の道筋を身につけてもらいたいと思い,今も一緒に読んでいます。
今回,先生が教育の第一線からは退かれると聞き,質問は,“日本の看護の状況は先輩方が退いていき大丈夫かしら……”と考えて寄せました。まだまだ教えていただきたいことがあるのにという思いからです。でも先生は,本文のように「若い世代の人たちが自分のもっている力を信じて進んでいけば,看護学の未来は明るい」という思いを前向きに話してくださっており,私たち教員は学生が『自分のもっている力』に気づけるように教えていけばいいのだなと思いました。また,これから若い世代に向けての新著も準備されているとのこと。楽しみにしています。
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