NURSING EYE
感性を育む教育をめざして—教師体験を振り返りながら
小森 恵子
1
1松江赤十字看護専門学校
pp.578-582
発行日 1988年10月25日
Published Date 1988/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908553
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はじめに
専任教師として,学生とかかわって7年が経過する.その過程では,何をどのようにして学生にアプローチしていけばよいか悩みながらの毎日であった.しかし,いかに自信のない曖昧な考え方であっても,教育活動は続けられており,その責任は大きい.
さて,この仕事をしていく中で重要なのは,教師としてどのような看護婦を育てたいと思っているか,ということである.教師である私が学生に期待するのは「患者のつらさをわかろうとする姿勢とそれを察知する能力をもった人になって欲しい」ということである.岩井郁子が「患者のつらさや悲しみを感じ,受け止め,ケアのできるナース,自己学習,自己評価,自己洞察のできるナースになって欲しい」1)と述べているように,教師自身が自分の看護教育に対するフィロソフィを持つことは重要である.
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