特集 生活機能・目標志向からみた老年看護
専門学校現場からみた『生活機能からみた 老年看護過程+病態・生活機能関連図』―「老年看護学実習」にとどまらない,あらゆる実習場面で活用できる書
柏葉 英美
1
1岩手県立二戸高等看護学院
pp.864-865
発行日 2010年10月25日
Published Date 2010/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101578
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教育課程「基本概念」の変更から
2009(平成21)年度の改正看護教育カリキュラムにおいて,基礎教育の基本的考え方として,「看護の対象者を健康を損ねている者としてのみとらえるのではなく,疾患や障害を有している生活者として幅広くとらえて考えていくこと」1)を第一に掲げ,人々の「生活」を理解することが加わった。また,老年看護学での留意事項として「特に生活機能の観点からアセスメントし,看護を展開する方法を学ぶ内容とする」2)ことが示された。そのため,看護の対象者を“生活者”という視点でとらえることを重視することの必要性が明確に示された。
本校は1学年35名の3年課程の看護師養成所(表1)である。本校では,看護を「看護の対象者がその人のもてる力を最大限に発揮し,その人らしく生活できるよう支えること」という考えを教育内容に反映させたいと考え,教育課程の基本概念に“生活”という枠組みを設けた(表2)。また,カリキュラム改正に伴い,老年看護援助論の教育内容の見直しと内容の精選を行い,2009年4月から新カリキュラムの教育内容にあわせて『生活機能からみた 老年看護過程+病態・生活機能関連図』をサブテキストとして採用した。
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