調査報告
看護基礎教育カリキュラム改正に伴う第95回保健師国家試験出題状況
吉原 素子
1
,
三井 明美
2,3
1首都医校
2前香川大学大学院
3香川大学・愛媛大学連合法務研究科
pp.44-47
発行日 2010年1月25日
Published Date 2010/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101382
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はじめに
「看護基礎教育の充実に関する検討会」(以下,検討会)は,平成18(2006)年3月から厚生労働省の研究会として開催され,平成19(2007)年4月に「看護基礎教育の充実に関する検討会報告書」(以下,検討会報告書)として,看護基礎教育の充実に資するためのカリキュラム改正案が示された。このカリキュラム改正案を受け,厚生労働省および文部科学省は,平成20(2008)年4月1日付で看護基礎教育のカリキュラム改正を行った(「保健師助産師看護師学校養成所指定規則等の一部を改正する省令」の施行)。新カリキュラムは平成21年度の入学生から適用され(ただし2年課程は平成22年度から),改正の趣旨は,看護を取り巻く環境の変化に伴い,学生の看護実践能力を強化することにある。
また厚生労働省では,このカリキュラム改正の検討とは別に,平成13(2001)年から「保健師助産師看護師国家試験制度改善部会」(以下,改善部会)を審議会として発足させた。ここで国家試験の改善について検討され,平成20(2008)年3月に「保健師助産師看護師国家試験制度改善部会報告書(以下,改善部会報告書)」が出された。改善部会報告書は「保健師助産師看護師国家試験出題基準改定部会」(以下,改定部会)において検討され,従来の出題基準が改定された。新出題基準は平成21(2009)年4月に公表され,保健師国家試験については平成22(2010)年度(第96回)からの適用となる。そこで,検討会報告書,改善部会報告書及び新出題基準と,近年の保健師国家試験の出題状況から,保健師国家試験の今後の出題傾向について考察する。
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