第2特集 看護学生論文―入選エッセイ・論文の発表
論文部門
アロマセラピーが身体・精神に及ぼす効果―実施前後の比較をバイタルサイン・新STAIを用いた分析
髙木 美穂
1
,
中島 亜矢子
1
,
三宅 訓枝
1
,
桑本 華奈恵
1
1倉敷看護専門学校看護学科2年課程
pp.734-737
発行日 2009年8月25日
Published Date 2009/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101277
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はじめに
アロマセラピーは,近年病院やホスピス等医療の場において,入院患者の心身のケアとして,臨床で取り入れられている。
筆者らは,助産所実習でアロマセラピーに出会った。そこでは,妊婦さんがとても気持ち良さそうで,リラックスし,穏やかでいる姿を見た。また,その近くで見学していた筆者らもその香りを嗅いで,安心した穏やかな気持ちになった。筆者らが体験したアロマセラピーによる心地良さを今後の看護実践で役立てたいと思い,効果的な方法について調べた。先行研究では,アロマセラピーが自律神経機能に影響を与えること,不安の軽減,リラックス効果について,芳香浴やマッサージなど単一の研究での効果を明らかにされているが,これらを組み合わせた報告は少ない。
本研究では,健康な人を対象に精油を使用した足浴とマッサージの組み合わせが,心身にどのように作用するのかを明確にする目的で,アロマセラピー前後のバイタルサインの変化および肥田野ら1)による新STAIY─1(状態不安尺度)を用いて調査した。その結果,アロマセラピーが心身の変化と関連があることが明らかになった。
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