特集 周産期のアロマセラピー
母と子のアロマセラピー
柳瀬 幸子
1
1産科・婦人科ヤナセクリニック
pp.128-131
発行日 1999年2月25日
Published Date 1999/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902108
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はじめに
今までの産婦人科医の役割は,母となる方に妊娠・出産・産褥期を安全に無事に過ごしていただき,母子共に元気に退院していただくことであった。しかし近年,少子化時代となり,育児不安が叫ばれるなか,産婦人科医の役割も見直していく必要があると考えている。
最近は,身近に子育てをする母親を見たり,接したりする機会が少なく,赤ちゃんを抱くのは自分の子供が初体験であったという産婦が意外に多い。また,核家族化がすすんだために子育てに不慣れな産婦を支え,励ます援助者が身近にいないために,必要以上に神経質に児に接したり,些細なことで戸惑ったり,不安になったりして,精神的にも肉体的にも疲労してしまう母親が増えている。母親にとっても,また児にとっても,良い環境が保てなくなる状態が起こりやすくなっている。
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