第2特集 看護学生論文―入選エッセイ・論文の発表
論文部門
母子分離による恐怖を抱えていた病児への遊びの工夫
竹内 智子
1
1聖和看護専門学校
pp.725-728
発行日 2009年8月25日
Published Date 2009/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101275
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はじめに
子どもにとって遊びは生活のすべてであり,遊びを通して情緒や身体・運動機能を発達させていく。コミュニケーション能力の発達も密接に関係しているため,病児にとっても遊びは欠くことのできないものである。今回,人見知りをする時期に入院となり,母子分離不安から激しい啼泣や退行現象がみられた病児を受け持った。私は児が少しでも安心できるように暦年齢に合わせた遊びを提供したが効果を得られず悩んだ。そこでスキンシップを図りながら人見知りをするという発達段階を考慮した遊びや遊びの場を工夫したところ徐々に表情が穏やかになり退行現象もなくなった。この関わりを通して学びを得たので報告する。なお今回の研究および発表には,家族に説明し承諾を得ている。
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