第2特集 看護学生論文―入選エッセイ・論文の発表
論文部門
愛着のあるキャラクターを用いたプレパレーションによる効果
河合 聡美
1
1相模原看護専門学校
pp.716-719
発行日 2009年8月25日
Published Date 2009/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101273
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
小児の治療等に対し,プレパレーションを取り入れることは不安軽減の効果があり,情報をもとに子どもが自ら意思決定できるよう導くと言われている。絵本や人形を用いたプレパレーションは “3歳~学童前半までの児”に効果が高いことが知られており,そのツールとしては,既製のプレパレーショングッズを用いることが一般的である。しかしその子どもにとって,愛着のあるキャラクターを用いることでより関心を引き,プレパレーションの効果は大きくなるのではないかと考えた。今回,学童期の患児を受け持ち,愛着のあるキャラクターを用いた絵本形式のプレパレーションを行った結果,治療等を理解し,主体的に治療に臨むようになった。この関わりを振り返り,アドヒアランス(定義:患者自身が病気を理解し,治療の必要性を感じて主体的に治療に取り組むこと)の向上および,子どもの健全な成育を促す援助について,考察を深めたのでここに報告する。
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.