書評
―『精神科の薬がわかる本』―ひとの目線を大事にした,あたらしい薬のガイドブック
深見 恵子
1
1帝京平成大学ヒューマンケア学部看護学科・精神看護学
pp.161
発行日 2009年2月25日
Published Date 2009/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101139
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精神科臨床において,薬物調整は大きな治療目的のひとつであり,臨床の看護師は薬物の作用,副作用を意識しながら観察をしている。
しかし学生は未熟さゆえに,病態や薬理作用と援助の根拠を関連して理解しきれず,ただ「症状」「副作用」「観察ポイント」を呪文のように覚え実習にやってくる。自身の教育の至らなさを実感する瞬間だが,実習が始まってしまうと日課や日常生活を追うのに手一杯となってしまい,結局,治療の根幹まで学びが深まらない場合が多いように思う。
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