連載 生活の輪郭・第11回
目線をあわせる
尾山 直子
1
1桜新町アーバンクリニック在宅医療部
pp.341-343
発行日 2024年9月15日
Published Date 2024/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688202136
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窓からいつも庭を眺めている人がいた。
ひとり暮らしの彼女は自力で身体を動かすことが難しくて、週2日のデイサービスに通うとき以外はずっと同じベッドにいた。「夏みかんが大きくなったの」。そう言われて振り向くと、窓から大きな夏みかんが鈴なりに実っているのが見えた。
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