連載 エキスパートナースの肖像
事例を通して看護師のキャリアを積むことの意味を考える・10【最終回】
連載を終えるにあたって
佐藤 紀子
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1東京女子医科大学看護学部・大学院看護学研究科(看護職生涯発達学)
pp.270-271
発行日 2008年3月25日
Published Date 2008/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100887
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■新たな発見をもたらした事例
本誌2007年の1月号から9月号まで掲載していた連載を終えることになった。毎月ひとり,6月号は例外で4人の看護師の書いたナラティブな事例を紹介したので,12の事例を掲載したことになる。改めて読み直してみるとどの事例に書かれている実践も,私が現在までに抱えていたさまざまな疑問や曖昧な点を顕わにし,臨床の『知』を探究する私に大きな示唆を与えてくれたことがわかる。
1月号の門口さんの事例は「心を寄せることの持つ力」,2月号の山中さんは「つかんだと思ってもつかみきれない患者さんの気持ちに添うことの力」,3月号の都倉さんは「清拭という技術の持つ意味」,4月号の田中さんは「自己決定ということの意味」,5月号の松田さんは「『臨床』とはという問いへの答え」,6月号の降旗さん,宮城さん,久保さん,門馬さんは「命を守り,笑顔を引き出す看護師たちの実践」,7月号の押野さんの「記憶が刻印されることの意味」,8月号の川口さんの「豊かな実践知」,9月号の渡邉さんの「ジェネラリストのエキスパート」。
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