連載 新カリキュラムを追って・5
看護実践力を向上する学習ツールとしてのリフレクション
田村 由美
1
1神戸大学医学部保健学科
pp.1078-1087
発行日 2007年12月25日
Published Date 2007/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100829
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学習ツールとしてのリフレクションの構造
今日の看護教育,とりわけ看護実践能力を高める教育への関心は高く,2002(平成14)年の「看護学教育の在り方検討会」の報告書1)のなかでも,看護基礎教育の課題として看護実践能力の向上とその育成が強調されている。そして,このたび公表されたカリキュラム改正案では看護実践力の強化が謳われた2)。看護実践能力を向上するために,リフレクションは,学習ツールの一つとして活用できる可能性をもつと注目されている3)。
しかし,リフレクションあるいはリフレクティブな実践をどのように看護教育のなかに組み込むかという視点で十分な議論がなされていない。また,そうするだけの教育実践例も少ないのが現状である。
そこで本稿では,看護教育における学習ツールとしてのリフレクションやリフレクティブな実践について,筆者の教育実践を例に述べる。
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