連載 エキスパートナースの肖像
事例を通して看護師のキャリアを積むことの意味を考える・4
“自己決定”という意味を問い続けて
佐藤 紀子
1
1東京女子医科大学看護学部・大学院看護学研究科(看護職生涯発達学)
pp.330-333
発行日 2007年4月25日
Published Date 2007/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100677
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ALS(筋萎縮性側策硬化症)は,いまだ治療法のない難治性の病気である。この病気を病んだ方たちについては多くの闘病記が出版され,またテレビなどの映像でも紹介されることもあり,ひとりの人間のその生き抜く姿に励まされることが多い。しかし,当事者の方たちは闘病の過程で人工呼吸器を付けるか否か,気管切開を行うか否かの選択をすることを余儀なくされ,そこには生死に関わる過酷すぎる選択をしなければならない現実があるのだ。このような人生の正念場で田中裕代さんはどのように本人の自己決定を支援したのだろうか。
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