連載 今月の婦長会④飯塚記念病院(福岡県)
家族へのアプローチの意味を問う
末安 民生
1
1東海大学健康科学部看護学科
pp.56-60
発行日 1998年7月15日
Published Date 1998/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689900081
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私や編集部に寄せられる声によれば,「自分がその婦長会に参加していたら」と臨場感を持って,この連載を読んでいただいている方が増えているようでうれしい。しかし,「それならば,ぜひ取材に協力して欲しい」とお願いすると,「うちなんか,まだまだです]というお答えをいただくことが多く,少しがっかりする。
掲載したどの婦長会も看護が直面する深刻な問題を浮き彫りにしており,自分たおの看護を「報告」するために用意した会議内容ではない。また,この連載は限られた―場面を題材としているため,取り上げた病院の全体像は描ききれていない。たとえば前号の松崎総婦長の「怒り」についても,松崎さん個人の歴史やそれぞれの婦長との関係性なしには,読者にとってわかりづらい面があったかもしれない。長野県立駒ヶ根病院がつくり上げてきた全開放の病院運営の歴史をつけ加えることが必要だったとも思える。
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