焦点 出題基準公表後初めての国家試験
二重の意味で教育の評価を問う
島田 千恵子
1
1順天堂医療短期大学
pp.531-535
発行日 2000年7月25日
Published Date 2000/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902290
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はじめに
1999(平成11)年6月に,看護婦国家試験出題基準(以下,「出題基準」)が厚生省から出された.これは1997(平成9)年のカリキュラム改正で大幅な弾力化が図られたため,受験者に国家試験で求めるレベルを明確に示す必要が生じたためである.この結果,第89回国家試験は各校にとって二重の意味で教育の評価を問うものとなった.すなわち自校の教育成果そのものと,それが国家試験で求められるレベルを包含しているかどうかである.
結果は,合格率が96.4%と昨年をわずかに下回ったものであった.ここでは出題基準の内容を検討しながら,国家試験の分析と評価をしてみたい.
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