特集 コミュニケーション技術の習得
医療におけるコミュニケーション―なぜ,その患者は訴えないのか
桑野 偕紀
1
1日本ヒューマンファクター研究所
pp.403-406
発行日 2007年5月25日
Published Date 2007/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100664
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元患者へのインタビュー
まったく驚いた話である。
退院患者が入院中の話をしているうちに,その病院が懐かしくなって泣き出したというのである。しかもその退院患者は,ひょっとすると医療過誤があったのではないかと考えられる血腫がまだ患部に残っているにもかかわらず……。泣き出したのは悲しくてではなく,明らかに良い思い出を懐かしく思い出し,他の病院での扱いと比較して格段に幸せな入院生活だったことを再確認したときである。
この元患者さんが入院中にどのような扱いを受けていたのか,これを調べないでは医療におけるコミュニケーションの質を語れない。そう考えてお会いしてみた。
この元患者さんが入院中にどのような扱いを受けていたのか,これを調べないでは医療におけるコミュニケーションの質を語れない。そう考えてお会いしてみた。
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