特集 この1冊でもう安心!—内科医が押さえておきたい「しびれ・ふるえ・めまい」の診かた
Column
患者の訴える“しびれ”とは何か?
岩崎 靖
1
1愛知医科大学加齢医科学研究所
pp.1021
発行日 2024年6月10日
Published Date 2024/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229608
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「しびれ(痺れ)」を訴えて脳神経内科を受診する患者は非常に多い.「しびれ」は日常語であるが,漠然とした曖昧な表現でもある.脳神経内科的には感覚障害や感覚異常を指すことが多いが,患者は必ずしもこれらを訴えているとは限らず,筋力低下を「しびれ」と訴えたり,痛みを「しびれ」と訴える例も多い.一過性脳虚血発作で一時的な脱力があると「手がしびれた」と訴えることが多く,Parkinson病による振戦や筋強剛を「しびれ」と訴える患者,小脳失調による巧緻運動障害を「しびれ」と訴える患者,関節リウマチによる手指のこわばりを「しびれ」と訴える患者もしばしば経験する.「しびれ」を訴える患者の診察ポイントは非常に多岐にわたるので,問診のコツ,神経学的所見の取り方,日常診療で頻度の高い鑑別疾患について理解していただきたい.
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