焦点 いま,男性看護師を考える
男性看護職の歴史と現状からの一考察―男性看護職が増加する看護のこれから
山田 正己
1
1名古屋大学医学部附属病院
pp.1032-1037
発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100518
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はじめに
看護婦・看護士の名称が看護師に統一されて2年半経過したが,男性である筆者も今なお「看護婦さん」と呼ばれることがある。ただし,男性看護師というだけで驚かれることはほとんど体験しなくなった。この改正は男女の区別なく専門職としてふさわしい名称に統一することを意図して行われたが,まだマイノリティーな存在である男性看護職の役割や課題を十分検討しないままに,看護師という名称の中に吸収させてしまう危険性もある。
本稿では長い間女性の役割と認識されてきた看護に,男性が職業的に出現した歴史,男性看護職を巡る法制度・教育制度の変遷,および男性看護者数の動向からその実態を概観し,現在の男性看護者の役割と課題および今後の方向性について考察する。
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