イギリスにおける看護職に対する教育の現状

はじめに

　イギリスはナイチンゲールを生んだ国であり，イギリスにおける看護教育はナイチンゲールのビジョンを通して発展してきた．長年つちかってきた歴史や伝統を大事にしながら，看護の発展のために独自の看護教育システムを築きあげてきたともいえる．

　このような中で，高齢化が進み，医療環境の変化する社会に対応できる看護職を育てるため，1980年代後半に看護教育の大改革が行われた．看護職の教育の場を，これまでの病院附属の看護学校からすべて大学へ移行し，カリキュラムを含む教育の内容を変更した．現在も看護教育の見直し作業は続けられている．