特集 男が看護を学ぶこと
男性看護職の歴史的変遷と現在―今日的課題と期待される点
山崎 裕二
1
1日本赤十字看護大学看護学部
pp.264-268
発行日 2011年4月25日
Published Date 2011/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101721
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はじめに
近代医療は,“診療=医師(男性),看護=看護婦(女性)”というジェンダー分業を作り上げてきた。その結果,看護は「女性職」となったわけであるが,歴史を丹念に掘り起こせば,看護を仕事とした男性も存在する。戦前,戦後を問わずまだ十分に明らかになっていない男性看護職の歴史であるが,それらは次世代に継承(教育)すべき遺産であり,今日の男性看護職が自らのジェンダー・アイデンティティを確立する際に参考となる先達の経験である。
看護が女性職から「男女共職」になる未来のために,男性看護職の歴史1, 2)の一端を概説し,今日的課題と今後に期待される点について述べたい。
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