焦点 いま,男性看護師を考える
管理者から見た男性看護師の現在とこれから
畠山 和人
1
1名古屋大学医学部附属病院
pp.1038-1042
発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100519
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はじめに
看護という職業は,従来,女性性に基づいた女性の職業と認知されてきた。しかし近年看護の分野に進出する男性が増加してきている。私が就職した1980年代当時の配属先は精神科が多くを占めていたが,現在は一般病棟に配属される看護師も多くなってきた。当院で勤務する男性看護師も約半数は一般病棟で勤務している。このように,男性看護師を受け入れる職場はますます拡がりをみせているといえよう。
同時に,男性看護師の職域が拡大すればするほど,男性看護師をめぐる問題も複雑化してくる。女性患者の中には,男性看護師が処置や検査で接する際,羞恥心や嫌悪感を抱く人もいる。さらに70%の男性看護師が,羞恥心を伴うケアの受け入れを拒否されたとの報告1)もある。
本稿では私の経験を通して男性看護師に現れやすい問題点を述べ,その問題に対して管理者としてどのようにかかわり調整する必要があるのかなどを中心に述べたいと思う。
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