特集 看護学実習 教員・指導者・学生,三者の体験から
第1部 体験から学ぶ「看護学実習」をめざして
精神保健看護学実習の展開
精神保健看護学実習の構成と意味
武井 麻子
1
1日本赤十字看護大学
pp.965-970
発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100164
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科目としての「精神看護学」
日本の看護教育カリキュラムのなかで,精神看護学ほど科目の位置づけが変わったものはない。そもそもは成人看護学のなかで「精神科疾患と看護」として教えられていたのに対して,精神看護学担当教員たちは,この科目の独自性を主張し,独立した科目として教える必要性を訴えてきた。
しかし,その長年の願いを裏切るかのように,平成2年度に行われたカリキュラム改正では,専門基礎科目のなかに「精神保健」がおかれ,同時に,基礎看護学の「臨床看護総論」の一部として「精神障害の看護」が教えられることになったのだった。ところが,5年後の平成9年度には,どのような風の吹き回しでか,「精神看護学」が急遽,独立した科目として認められるようになり,専任講師をおくことにまでなった。
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