特集 職種を越えて,職場全体のレベルアップを図るには
[座談会]多職種による事業の協働と職場の活性化
中川 昭生
1
,
永江 尚美
2
,
松岡 綾子
3
,
白田 千代子
4
,
道下 進
5
1島根県浜田保健所
2島根県西郷保健所
3埼玉県県民健康福祉村
4東京都中野保健所南部相談所
5長崎県保健予防課
pp.631-641
発行日 1997年8月10日
Published Date 1997/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902895
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中川 平成6年7月に公布された地域保健法のもとで,保健所の新たな機能として,企画調整機能などの強化が言われてきていますが,その機能を発揮していくためには,保健所の総合力が重要であると考えています。保健所の特徴は,公衆衛生の専門機関としてさまざまな職種を有していることだと思いますが,保健所の総合力を発揮するためには,異なる職種が,お互いの主体性は維持したまま,どのようにして同じ目標に向かって協力して,事業なり1つの活動なりを展開していくのか。いわゆる“協働”が非常に大事になってくるんじゃないかということです。
一方,従来地域保健活動というのは,保健婦中心で,市町村にしても専門職としては保健婦しかいなかった。それが今は,今日来ていただいた栄養士,歯科衛生士だけではなく,理学療法士(PT),作業療法士(OT)あるいは精神保健相談員とか,福祉分野の人たちなど,さまざまな職種の人たちが一緒になって取り組んでいく,いわゆるチームとしての取り組みというのが求められてきている。そういう面からも,この“協働”ということが1つのキーワードとして登場してきているんではないかなという気がしています。
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