特集 保健所の役割—今まで,今,そしてこれから
遠軽保健所の市町村支援
佐藤 直樹
1
1北海道遠軽保健所予防課
pp.620-625
発行日 1995年8月10日
Published Date 1995/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902774
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
遠軽保健所管内の所管区域は6町1村,面積2243km2,人口4万5652人である。管内は昭和34年の8万1461人をピークに減少傾向をたどっている過疎高齢化の進んだ地域であり,2〜3年前までは,保健婦未設置の町村がある状況であった。また,管内町村の保健婦の異動が激しく,保健婦活動定着の歴史も浅いところが多い状況である。
保健婦定着率が悪い要因は,主として過疎地域ということだけでなく,日々の仕事が国—都道府県—市町村の順に決められた事業実施,数的な実績評価などに追われることのようである。つまり,保健婦として一番知りたい部分の保健婦活動計画の評価ができないために(抽象的な部分が多い),「自分は何のためにこの仕事をしているのか」「こんなはずではなかった」などのモヤモヤした思いが徐々に大きくなってくることも大きいと考えられた。
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.