病院めぐり
JA北海道厚生連―遠軽厚生病院外科
稲葉 聡
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1JA北海道厚生連 遠軽厚生病院外科
pp.644
発行日 2006年5月20日
Published Date 2006/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100444
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当院は北海道の東部,オホーツク海やサロマ湖近くの内陸に位置する遠軽(えんがる)町にある北海道厚生連を母体とした病院です.昭和17年に22床の遠軽久美愛病院として開院しました.現在の病院は平成4年に新築・移転し,さらに2回の増改築を経て現在に至っています.現在は標榜診療科14科,1日外来患者数約1,100人(外科:約60人),入院病床数346床,常勤医師数36名,非常勤医師数8名で,地域に根ざした医療を実践し,信頼される病院を目指しています.遠軽町は人口約24,000人の小さな町(面積は広い)ですが,近隣には大きな市や町がなく,この地区では唯一のいわゆる総合病院として,北海道からもオホーツク地区の地域センター病院の指定を受け,遠軽町および周辺住民の医療を担っています.また,外科関連では,日本外科学会外科専門医制度修練施設および日本消化器外科学会専門医修練施設となっています.
しかしながら遠軽町の知名度は低く,全国学会の演題発表では「えんけい」厚生病院とか「つがる」厚生病院と紹介され,寂しい思いもしています.さて,外科は矢吹副院長を筆頭に6名の医師で日々の診療にあたっています.消化器外科を主体としていますが,地域の特性からもあらゆる疾患に対応しなければならず,外傷全般および呼吸器外科,乳腺・内分泌外科などの手術も行っています.年間手術数は約400例で,平成16年度の主な内訳は,甲状腺6例,乳腺24例,肺14例,胆囊41例,膵癌4例,胆道癌3例,肝臓8例,食道癌2例,胃癌33例,小腸22例,大腸・直腸癌41例,大腸良性疾患5例,肛門33例,虫垂炎39例,鼠経ヘルニア46例,下肢静脈瘤7例などでした.
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