特集 公衆衛生におけるNPOの役割
HIV/AIDS支援におけるNPOの役割
池上 千寿子
1,2
1特定非営利活動法人ぷれいす
2特定非営利活動法人AIDS & Society
pp.830-833
発行日 2002年11月15日
Published Date 2002/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902853
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年間127人の新記録
エイズ動向委員会が,3カ月ごとに新規に報告されたHIV感染者,エイズ患者の数を発表しています.この数はほとんど毎回記録更新で増加の一途を示していますが,新聞の隅に載るだけですから,ほとんどの人は気にもしていないでしょう.最近では「エイズ」と言えば日本では「問題ではない」かのような認識です.けれど,実際は大違いです.ぷれいす東京はHIV感染者,エイズ患者の支援を始めて8年がたちますが,昨年(2001年4月〜2002年3月)もやはり記録を更新しました.感染の告知を受けて初めてコンタクトをとって来られた感染者(患者を含む)が1年間で127人,月平均で10人を超えたのです.
なぜなのでしょうか.理由は2つありそうです.1つはもちろん,感染者総数が増えていることです.2つめは,民間活動組織である私たちのサービスへのニーズが確実に存在し,しかも増えているからでしょう.
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