活動報告
台湾地震医療救護チーム派遣活動—阪神淡路大震災時の救援活動と比較して
奥田 博子
1
1神戸大学医学部保健学科地域看護学講座
pp.544-550
発行日 2001年7月10日
Published Date 2001/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902458
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はじめに
1999年9月21日,台湾中部においてマグニチュード7.6の地震が発生し,被災地においては多くの被害をもたらした。このため神戸大学医学部では,災害救急医学講座を中心に,震災翌日より1週間の予定で医療救援活動のため第1陣の医療班を,また2週間後には中長期的支援を目的に第2陣を派遣した。私は1995年に起きた阪神淡路大震災時の保健婦としての活動経験をもとに,今回第2陣のメンバーとして現地に赴き,災害後の長期的展望に立った視点で関係機関とのディスカッションや視察に参加するという貴重な経験をした。国境を越えた被災地での支援体験から,改めて災害時における活動について考える機会にもなった。
本稿では,特に台湾における震災後の経過および支援の実際を中心に報告したい。
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