特別記事
地域社会に根ざした介入,アウトカムおよび研究—マギルビー博士の講演紹介
松谷 美和子
1
,
都筑 千景
1
1東京大学大学院医学系研究科健康科学看護学専攻地域看護学分野
pp.1172-1179
発行日 1999年12月10日
Published Date 1999/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902113
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東京大学医学系研究科・地域看護学教室では,日本学術振興会の招へいにより,米国コロラド大学教授マギルビー博士をお招きし,講演していただく機会を得ました。博士は,現在コロラド大学健康科学センター看護学部博士課程の責任者であり,地域看護学,農村看護学,また高齢者のケアを専門に研究されています。主にエスノグラフィック研究(民族誌学的研究)の方法を用いて,コロラド地域の農村の高齢者ケアについて継続的な研究を精力的に展開し,近年は老人の施設・ナーシングホーム・在宅間のケアの移行に関する問題,農村看護モデルの開発などに取り組んでおられます。来日中の平成11年9月10日には,東京大学において「Community-focused Interventions and Outcomes Strategies(地域社会に焦点を当てた介入と成果の戦略)」(東京医学会主催)と題して,コミュニティのヘルスニーズの把握,成果の提示方法などについて,博士の最新の研究成果を交えながら講演が行われました。講演会には多くの看護職をはじめとした教育・保健医療関係者にご参加いただき,盛況のうちに幕を閉じました。
本稿は,この東京医学会の講演会の内容を基に,地域社会に根ざした看護介入と評価の考え方,および問題点をマギルビー博士が行った最新の研究と併せて翻訳・加筆したものです。
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