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ポーリング博士の講演
吉川 春寿
1
1東大栄養学教室
pp.285-286
発行日 1955年6月15日
Published Date 1955/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905837
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1954年度のNobel化学賞受賞者Linus Pauling教授は,この2月アメリカへの帰途日本に立寄り,いくつかの講演をしたが,2月24日午後は日本化学会,日本藥学会主催の下に医学者のために東大医学部講堂で約1時間にわたつて講演をした。題は「健康及び疾病におけるヘモグロビン」であつた。
Pauling博士は1901年2月28日の米国生れで,Oregon農科大学でバチエラーの課程を終りCalifornia Institute of Technology(Calitec)でNoyes教授の下でマスター課程を終え,Guggenheim奨学生として渡欧し,MünchenでSommerfeld教授について量子力学を学び,次にKopenhagenでBohr教授につき,更にZürichではSchrödinger教授に師事するというように,当代一流の量子論の大家の教えをうけた後,1931年Calitecの正教授になつた。更に1935年には英国のManchesterのBragg教授の下でX線解析の研究を行つた。
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