連載 AIDS医療の最前線から地域へのフィードバックレポート・4
我が国のHIV/AIDSの状況と在宅療養支援
石原 美和
1,2
,
池田 和子
1,2
1国立国際医療センター
2エイズ治療研究開発センター
pp.969-973
発行日 1999年11月10日
Published Date 1999/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902079
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私たちはエイズ治療・研究開発センターでコーディネーターとして活動する看護職です。施設と地域の連携をいかに促進するのかについて,地域からも施設からも検討していく必要性を強く感じています。その1つの試みとして,私たちから地域で働く看護職への情報発信を考えました。前号までは,世界全体そしてカナダ・バンクーバーのエイズ患者の在宅療養支援や予防に日夜活動する看護職についてご紹介しました。今回は我が国の状況に目を向け,エイズ在宅療養支援の変遷と実際についてまとめてみました。
本年9月1日,厚生省は今後5年間のエイズ対策を示す『後天性免疫不全症候群に関する特定感染症予防指針』を発表しました。エイズの予防活動から医療体制,人権への配慮まで幅広い内容を含んでいますが,在宅療養支援の体制整備について一項目を割いて明記しています。また予防活動については,個別施策層として青少年,男性同性愛者,外国人,性産業従事者が示されたことと,保健所とエイズ治療・研究開発センター,ブロック拠点病院,拠点病院が予防についても連携を促進することが含まれています。
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