研究
専門学校生徒に対する禁煙教育の効果
三徳 和子
1
,
三吉 凡夫
2
,
星 融
3
,
簑輪 眞澄
4
1岐阜県伊奈波保健所
2岐阜県産業保健センター
3岐阜県下呂温泉病院
4国立公衆衛生院疫学部
pp.564-568
発行日 1998年7月10日
Published Date 1998/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901807
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要約
青少年の喫煙防止をするためには,地域における青少年の喫煙実態を把握した上で,有効なたばこ教育を行っていく必要がある。たばこ教育の評価を行うため,岐阜県関保健所管内の1専門学校で実施した喫煙教育について調査を行い評価を行った。
方法は全学生を対象に教育前にたばこに関する意識・知識とたばこ依存度指数を含む喫煙習慣や喫煙に対する態度に関する調査を全学生789人(男767,女22)に行った。その後医師・保健婦がビデオと講義による教育を行い,3週間後に事後調査を行った。調査内容は,知識の変化および認識と態度の変化などについてである。
結果は教育方法と内容の評価をビデオと講話に分けて行った。教育方法としては「ビデオよりも講話の方がためになった」とした者が多かった。教育効果については知識の変化では「たばこと心臓病の関連」についての知識が著明に増加(p<0.01)した。喫煙行動の変化および禁煙意欲については男で禁煙した者は25人(喫煙者25%)にとどまったが,減煙したものは148人(喫煙者の37.1%)であった。女では4人の喫煙者のうち2人は禁煙し1人は減煙していた。その他の結果から今後の青少年のたばこ教育に関するあり方について考察を行った。
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