特別記事
先駆的保健活動としてめざすもの「ニーズから施策化へ」[2]—長崎県崎戸町「小離島地区健康づくり事業」の事例から学ぶ
坂田 由美子
1,2
,
坂本 道子
1,3
1平成8年度先駆的保健活動交流促進事業情報活用小委員会
2東洋大学大学院社会学研究科
3北海道女子大学人間福祉学部
pp.132-138
発行日 1998年2月10日
Published Date 1998/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901731
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はじめに
シリーズ第2回では,私たちが現地調査を実施し保健活動施策化プロセス評価視点を用いて検討し,住民主体の政策化活動も行っているとした「崎戸町」を紹介したい。
崎戸町は長崎県佐世保港から南西28km,西彼杵半島の北西海上に位置する蛎浦島,崎戸島,それより西方19.6km隔てて江島,さらに西方11.9km隔てて平島の4島から成っている。蛎浦島が役場などの主な行政機関が存在する最大の島である。蛎浦島と崎戸島は橋でつながっている。さらに,蛎浦島は隣町の大島と橋でつながっている。大島港と佐世保港間は1日にフェリーが3便,高速艇が8便,約1時間ごとに就航している。小離島である江島・平島からの公共交通手段はフェリーのみである。このフェリーは平島・江島・崎戸・佐世保間を1日1往復している。平島から江島へは45分,江島から崎戸までは60分,崎戸から佐世保までは75分かかり,最も西方の平島から佐世保までは片道3時間を要する。
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