特集 ケアマネジメント
II章 ケアマネジメントの背景
老いと介護の日本的背景
新村 拓
1
1京都府立医科大学(社会科学)
pp.991-996
発行日 1997年11月25日
Published Date 1997/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901674
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老いの年齢
総理府の『老人の生活と意識』調査によれば,日本では老いを意識するのは「健康が衰えたとき」であり,英米では「仕事から引退したとき」となっている。老いを意識する年齢には個人差があるが,高齢期の生活イメージに関する世論調査などをみると,およそ半数の人が70歳以上,1/4の人が65歳以上と回答している。
前近代社会では「よそぢの賀」の行われる40歳を「初めの老い」,すなわち初老と意識し,40から50にかけての年代を人生総仕上げの時期と捉えている。
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